ターシャ・テューダーの人生
ハリー デイヴィス,Harry Davis,相原 真理子,文藝春秋
 
プライス:¥ 3,800    大型本
発売日:2001-11
文藝春秋
4163579109
オススメ度:
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一人の挿絵画家に贈られた愛情こもる本格的伝記
ターシャと共に会社を設立し、一緒に仕事をしてきたターシャ研究家のハリーが作品への賞賛とターシャへの敬意の念をこめて捧げた伝記。
この伝記の結末を読み、ターシャはブームになって世間が騒ぐことに疲れ果て、会社をたたみ一人森のなかへ帰っていったことを知った。
 その前に、ずっと自分の仕事に満足していなかった職人ターシャだったが、おおがかりな生涯にわたる作品展示会を開いた際、そこで「やっと、ここまで、やってこれたのね」と納得したのは、うれしい。
順番にわかりやすく掲載された豊富な作品が美しい、本当に美しい本だが、内容は厳しいリアリズムに貫かれている。「お月様は、決して裏側を見せない」。ファンタジーとはアートとはそういうものであるのかを、我流ではあるが教えられた気がしています。
 原題からも伺えるように、謙虚なターシャが一生をかけて織り成した豊富なアートを紹介するのが主な目的だと思うが、それに加えるに、ツボどころを心得ているハリーが、そういった作品と関連する一人の人間ターシャの内奥の実像を明確にうちだしている。非凡な人生と多岐にわたる業績を知る限り。結果として美しいユニークな伝記となった。
 ハリーのライフワークとターシャのライフワークの結実が見事だ。本当に見事だ。
「ある意味で、ターシャは身のまわりの生活を記録してきたにすぎない。偉大な芸術作品はそんなふうにして誕生することが多い」
これ以上、何をか言わん。

これは、本当に素敵です。
 ターシャの生き方に対するブームと、それに便乗した商品の反乱の中で、全く無関係な、ターシャの本来の姿が、そのまま現れている素朴で、文句のつけようのない作品です。
 まずは、ターシャの人生であるとか哲学以前に、こういう商品に接してほしいと思うのです。

*いつも手元に置いておきたい本*
ターシャ・テューダーの絵本を幼いころから大好きで読んでいた著者が後にターシャ本人と会社をおこします。その彼が彼女自身の両親について、子供のこと、未発表の作品についてなど・・・美しいターシャの作品がふんだんにもりこまれ、またターシャの母親が描いた自画像なども含めてこの1冊でターシャの世界について欲張っていろいろ知ることのできるものとなっています。うっとりするほどのすばらしいターシャの水彩画や鉛筆でのスケッチ、子供たちの姿など見ているだけでも本当に楽しめます。読後にはターシャについてももっと知りたい!と思えるような1冊です。
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